星空、ふくろう、小川
あんな素敵な夜空を見たのは久しぶりだ。
自分の家からでは周りの大木が邪魔して、まずは視界が狭すぎる。
それに加え、近くの街の明かりや公害やらで空自体がいつも霞んでいる。
また、いくらきれいな夜空が現れたとしても、夜に外に出て空を見上げようなどという気持ちの余裕がこのごろの自分にはなかったような気がする。
考えてみればもったいない話だが、アメリカに住みだしてからというもの、夜外を出歩くなんていうことをしたことがない。なぜかっていうと、そういうところだから仕方がない。
窯焚きで山に入って最初の夜のこと。
40℃の炎天下で一日中斧を振り下ろして薪を割り、汗とほとりにまみれて働いた。
星空の下でシャワーを浴び、テントキャビンへ向かいながら、自分のいる場所がもうこの世のものではないことに気づいていた。
もうこれ以上描ける場所がないっていうくらい無限の星が空を埋め尽くしていた。
そこを流れる天の川。
プラネタリウムで勉強しているかのように完璧な星座たち。
おまけにそこへ流れ星。
こんなに完璧に素敵な時間と空間の中に自分が今存在している。
感謝してもしきれない。
この瞬間、これがずっと続けばいいと思った。
テントキャビンの脇を流れる小川のせせらぎ。
夜話好きのふくろうの低く大きな声。
こんな素敵な世界で眠りに入る,なんて幸せなんだろう。
Stars, Owls, and Water
The night sky was painted with countless stars,
planets,
milky way,
and shooting stars
It was the first night of wood-firing.
Owl callings in the air,
the moment of the silence,
sound of the creek in the background never stops,
The night sky is moving slowly,
This very moment will not repeat,
But I exsist right here, right now, at this moment.
Wish this very moment, this perfect night could stay with me.